感染力が強く集団感染を起こしやすいノロウイルスへの対策

乳幼児の感染が多い

ノロウイルスは、毎年冬になると全国的に流行している感染性胃腸炎の主病原ウイルスです。感染性胃腸炎の患者数は、全国の医療機関の小児科から厚生労働省に報告されています。

高齢者福祉施設で死亡者が出たというニュースを見た記憶がある方も多いと思いますが、これはノロウイルスが直接的な原因ではなく、多くは体力が弱っている人で、嘔吐した差異に嘔吐物が気管支に詰まって窒息したり、嘔吐物が誤って気管支に入って肺炎を起こし(誤嚥性肺炎)、亡くなっているものです。

過去15年間の食中毒患者は約20万人いますが、食中毒が直接的な原因で亡くなった人はいません。したがって、ノロウイルスに感染して入院することがあっても、自力で食事等ができる人ならば、死の危険性はないと考えて問題ありません。

しかし、基礎体力の弱い乳幼児や高齢者は、ノロウイルス感染による下痢、嘔吐で体力を消耗し重症化しやすいので、なるべく早く医療機関を受診しましょう。高齢素や、幼児が嘔吐したときには、嘔吐物が口腔内に詰まってしまわないように、呼吸ができていることを確認しましょう。口腔内に嘔吐物が残っている時は取り除き、うがいを行います。

保育園、学校、高齢者施設などでノロウイルス感染・食中毒が集団発生した場合は、保健所等に相談し、診断を早期に確定させた上で、感染拡大を防ぐ必要があります。

ノロウイルスがこれらの施設で発生すると、入所者は抵抗力が弱いため、発病しやすい傾向にあります。高齢者は免疫力が弱いため、体外へのウイルス排出量が多く、排出も長期間に及ぶので、感染者が拡がる恐れがあります。

また、高齢者がノロウイルスに感染すると下痢・嘔吐を高率に発症して、衛生的な環境を確保することが困難となり、介護作業に携わる人にも感染が拡大するリスクがあります。施設で集団感染が起きやすい背景には、このような要因があるのです。

ノロウイルスに感染した時に、学校や会社を休む期間を定めた法律はありませんが、主症状である激しい嘔吐と下痢が治まってから、少なくとも後3日は休むことが望ましいとされています。治った後も2週間、長くて1ヶ月ほど糞便にノロウイルスが検出されるので、トイレの消毒、手洗いの徹底、タオルの共用を避けるなどの感染防止策をしっかり行う必要があります。

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